2008年7月27日日曜日

いとしきひと。




いとしいあのひととの絆。


それは紅い痕。
爪の痕。


ずっとずっと共に。
てをつないで。
さきにつづく道をあゆむ。



にどとくるしいおもいをさせぬよう。
張り裂けそうな。
なきじゃくる夜が訪れぬよう。


この腕で。
この体で。
この心で。

すべてをくるんであげる。



かこをわすれることはできないけれど。
こころのおくそこへと片付けて。
瞳にうつすのは自分だけ。




こっちをむいてごらん。







さぁ、いこう。

2008年7月24日木曜日

しんらばんしょう。


かみはてんちを創造した。
闇だけだったちに光をつくった。


6にちかんでせかいをかんせいさせた。



混沌としたちじょうのれきしがはじまる。








「光あれ」

2008年7月21日月曜日

けがれてしまった。


あまい果実を貪り。
醜いすがたになった堕天使。
じぶんのすがたに失望し。

はねがくろくなり。
こころがねじまがり。
それでもあまい果実のあじがわすれられず。


らくえんから追放されて。
ちじょうという汚れただいちに堕とされ。
それでも禁断の実を貪る。


かみさまやほかのてんしたちは
さぞやおもしろがっていることだろう。
嘲笑っていることだろう。



わらわれて。
ののしられて。




それでもあまい蜜に絡め取られ。
にげることすらできない。





はねがべとべとでとべないよ。

2008年7月19日土曜日

みどり。




みどりはだいちに生い茂る草木のいろ。
にんげんにゆたかさを与えてくれるいろ。

緑。

翠。



生命をうみだす。
精神のやすらぎ。


大いなるだいちに聳える木々。





このみどりを護るため。
にんげんはなにをすべきか。






やさしいこころをもって触れあおうよ。

2008年7月18日金曜日

おそれないで。



永久のいのちなんていらないよ。
えいえんにつづくいのちをもらった瞬間。
いきることを放棄する。


限りあるいのちだからこそ愛しい。
限りあるいのちだからこそ美しい。
限りあるいのちだからこそ楽しい。




いらないんだ。
そんなもの。

死を受け入れて、はじめていきていると実感できるんだよ。



そう想えば。
まいにちが輝いてみえる。



死を怖がってはいけない。
しぜんの理をうけいれて。





いつか灯火がきえるその日まで。

2008年7月14日月曜日

さきがみえない。



霧に視界がうばわれて。
どっちにすすんでいいかわからない。

みぎ?
ひだり?
まえ?
うしろ?




ねぇ。どこにいるのよ。



えがおをみせて。
こえをきかせて。
ほおにふれて。
だきしめて。



この霧はこころのなかなのか。




きがつかなかったよ。

2008年7月13日日曜日

ねこはしんだのか。




はこのなかにはいっぴきのねこ。
それと、あまい毒。
毒を誘発するそうち。


なかのようすがわからない。


毒は撒かれたのか。
それともしていないのか。



じじつはどちらかでしかない。





だけど。
みえなければねこがどうなってるか解らない。
こたえはどっちだとおもう?





せいかいは。
いきているかもしれいし。
しんでいるかもしれない。




つまりは、そういうこと。
かくにんしなきゃ解らないんだよ。





さぁ、ねこはいきているとおもう?

2008年7月12日土曜日

おつきさま。



あたりまえのように
よぞらを照らしてくれている。

上弦のつき。
下弦のつき。
まんまるのつき。





胎内にえいきょうするつきの満ち欠け。
かなしいきぶん。
うれしいきぶん。
そして。





狂う。
壊れる。





こわいのは満月。
きっと狂ったうさぎがひとを惑わすんだ。



でも、つきはひつよう。
いなくなってしまった時
このほしは終焉をむかえるの。

ちきゅうの引力にひきこまれ、
にげることができない。
つきは逃げたがってる。
汚れたこのほしから。



だめだよ。
羽衣はかえせない。
ずっとここにいなさい。


だから。
縛り付けた罰として。





ひとを狂わせる。

2008年7月11日金曜日

となりでねむって。



さみしい。
さみしい。

こないへんじをまっている。


いつまでも。



きっとわすれてしまったのだ。
忘却の彼方へ。
おもいでにもならず。



でもだいじょうぶ。
お人形にかこまれて。
だきしめながら睡るから。







ほんとうはさみしくなんかないんだよ。






ざんねんでした。

2008年7月10日木曜日

かみのながいおひめさま。


魔女に閉じこめられたうつくしいおひめさま。
たかいたかい塔のうえ。
だれものぼることもできない。
おりることもできない。
天空の牢獄。

魔女のりそうどうりの
にんぎょうにそだてられ。
陶器のようなしろいはだ。
あるくことをわすれたほそい脚。


にげたい。
そとにでたい。


まどのそとの熒をみつめながら
こころのなかでなきさけぶ。

たすけて。
たすけて。





そのあとはどうなったと思う?

2008年7月9日水曜日

くろ。




くろは忌まわしいいろ。
弔いのいろ。

死を嘆き。
故人をおくる。


悲しみにみちあふれたいろ。



漆黒の海にのまれていく。
墜ちていく。
藻掻いて。
藻掻いて。
這いあがろうとしても無駄だよ。

こころまでまっくろなんだから。




だったらどこまでも墜ちていこうよ。
辿りついたら違う"いろ"かもしれないよ。

2008年7月8日火曜日

ざせつ。


にげたい。
だれもいないみずの底へ。


ただただ、ここに居たくない。
なんでだろう。
しあわせなはずなのに。



こころがこわれそう。




なんでだろう。
ひとのこころはこんなにも脆い。





やさしくなりたい。
きずつけたくない。




だけどしかたないんだよね。
いきているかぎり。



かなしいことも。
つらいことも。
きずつつけたり、きずつけられたり。



それを乗り越えてこそ。
はじめてひとはつよくなれる。








だからすこしだけ待っていて。
肩のちからをぬいて。





綺麗なくうきをすってくるから。

2008年7月7日月曜日

いちねんにいちど。



あまのがわをはさんで。
はなればなれのふたり。
あうことはゆるされない。

ただ、いちねんにいちど。
このひいがいは。


逢いたい。
逢いたい。

ふたりの想いはそれだけ。


いちねんにいちどだけでも
おたがいを慈しみ。
そして愛して。
願って。




すてきな絆。
でもかなしい。




せめて、きょうだけは。
ふたりのために晴れますように。

2008年7月6日日曜日

あか。


じょうねつてきないろ。

真夏のたいようのいろ。
棘のあるはなのいろ。


魅惑のあか。



赤。
紅。
朱。


どれも、あか。



きけん。
だけど、惹かれる。
棘をもった薔薇のかおりにさそわれて。

ささる棘でからだを傷つけてももとめる。




きけんな、きけんないろ。

2008年7月5日土曜日

おはよう。



ハニートースト。
ヨーグルトにオレンジジャム。



きのテーブルにならんだ朝食。
はちみつと柑橘系のあまいかおりがはなを擽る。


まだ眠りのなかにいる
たいせつなひとをそっとおこす。








おはよう。

2008年7月4日金曜日

たいせつなひとたちへ。



うまれたときから"死"にむかっていきている。
その過程で出逢ってくれたひとたちすべてに。
かんしゃを。




出逢ってくれて、ありがとう。


たのしいことも。
つらいことも。
いろいろなことを。




まだまだみちはつづいているけれど。
いつか、そらに還るひまで。

どうか、よろしくね。




たいせつな、
たいせつなひとたちへ。

ないとめあ。



悪夢をみた。
とても、とてもくるしいゆめ。



だいすきなあのひとから、
辛辣なことばをぶつけられ、
たくさんの傷跡をつけられ、
そこでおわった。



めがさめてよかった。

ゆめのせかいのままだったら
きっとこころはとまってた。
ふるい、ふるい、懐中時計のように。




あしたはしあわせなゆめがみたい。

2008年7月3日木曜日

あやつりにんぎょう。



にんぎょうはしゃべらない。



あきたらおもちゃ箱にしまわれる。
あたらしいおもちゃをを買って。
そしてにどと見向きもされなくなって。





にんぎょうはしゃべらない。
でもかんじょうはあるんだよ。



すてられたら泣くんだよ。
だいすきなご主人様ともういちどあそべるひを願って。

ふりむいて。
箱からだして。
いっしょにあそんで。



おねがいだよ。
すてないで。

あお。




あおは神秘のいろ。

ははなるうみのいろ。
おおいなるそらのいろ。




さみしくもある。
かなしくもある。
でもせいじつで平穏。


きもちがあおいろになるのはわるくない。


だれにだって挫折はある。



きもちはあおでも
そらを仰げばそこもあお。








きぶんもよくなるよ。
きっと。

2008年7月2日水曜日

うさぎとねことしょうじょと。


少女はなにをみたのか。




あわてんぼうなうさぎのあとを追いかけて。
あなのなかへとびこんで。


それが物語のはじまり。




からだが木よりおおきくなったり。
はんぶんのしんちょうに縮んだり。

にやにや笑いをのこして消えるねこに出逢い。
時計をしゅうりするきちがいな三日月うさぎに出逢い。
トランプのじょおうさまに捕らえられ。
おわりのないお茶会にまぎれこみ。


ふかしぎでうそのような光景。





こどもじみたおとぎばなし。
やさいしい手で、こどもじだいの。
ゆめの集う地によこたえて。
きおくのなぞめいた輪のなか。
かなたの地でつみとられた。
巡礼たちのしおれたはなわのように。


少女はめざめたのか。

かごのなかからこんにちは。



はねを剥ぎとられたとりはとり籠へ。
にげることなんてしないのに。
にげる術なんてないのに。

なにをそんなにふあんそうな表情をするの?
あなたいがいみえないよ。


だからせまい籠のなかでもいきていける。
どくせんよくという籠のなかで。




にげないよ。
どこにもいかないよ。
だからあんしんしてでかけてよ。
ずっとかえりをまっている。


そのえがおを餌に。





たとえ、扉がひらいて。
はねがはえてきても。
とりは其処からにげない。


すでにあいじょうというあまい鎖につながれているのだから。

2008年7月1日火曜日

めぐる。



ひとはそらに還る。
それはこのよにせいを授かったときからのさだめ。


こわい。
でも、ほんとうはこわくない。
きれいなところへいけるんだ。


じんせいをまっとうし。
たくさんのあいじょうを受け取って。
たくさんのものを持って。


ひかりとなり。
かぜとなり。
だいちに咲くはなとなり。
うなばらの端っこのなみとなり。
なにになるかはわからないけれど。

めぐりめぐって。
くるくるおおきな世界をまわって。






ふたたびこの大地に降り立つ。
いつになるかはうんめい次第。





ねがわくば。
だいすきなあのひとと。

ふたたび巡り逢えることをねがって。



「廻る輪」



回帰し。
輪廻し。
転生し。


はじめましてから、はじめよう?

かえりたい。



かえりたい。
ここではない、どこかへ。

かえる?
どこに?

帰りたいんじゃない。
還りたいんだ。



麦ばたけのなかにある一軒の家。
なつかしさをかんじるの。
そのけしきにむねがしめつけられるの。
なぜだか涙がでるの。



未来なのか、過去なのか。



そこでくらす。くらした。
たいせつなだれかと。


かえりたい。
かえりたい。
かえりたい。